人格完成に努むること 

空手道の修行を行うものにとって目標として一番大切なことである。

日々の厳しい稽古の中でお互いの人格を尊重し、人間性の向上発展に努力することが必要である。第二条以下の道場訓はすべて第一条の目標達成の方法である。

 

誠の道を守ること 

誠とは真心であり、ひとたび口にしたことは必ずやり遂げる、これが誠の道なのである。

言ったことは実行する、嘘をつかない、ということが人からの信頼を高める根本である。

 

努力の精神を養うこと

何事も努力なくしては成功することはできない。このことは理屈でわかっていてもなかなか実行できないものである。そこで努力するためにはまず精神、即ち心から決意する必要がある。そして決意したことに努力して立ち向かっていく、そうでなくては何事もなしえない。

 

礼儀を重んずること

礼儀とは、最も人間性のあらわれであり、秩序の根本である。相手を尊敬して礼をすることも当然でありうるが、実は礼儀は自分自身のためにあるということを知らなければならない。初対面で相手に対して、堂々としかも丁重に礼をすれば、相手は感応して信頼を高めることができる。人間の真価は礼節にあらわれる。決しておろそかにすべきではない。

 

血気の勇を戒むること

人間はとかく我が儘な心に支配される。ちょっとしたことにでもすぐカーッとなって腹を立てる。相手に突っかかる。本人は勇ましく振る舞っているつもりかもしれないが、端から見ると滑稽なものである。空手道の修行に励むものは、些細なことですぐ腹を立てるようでは、空手道の名に恥じる。 腹が立った時には、にっこり笑えるほどの心のゆとりを持つことが大切である。